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今年はないかなあ、と思いながらも、日の丸酒場へ行ってみた。


あった。
短冊にマジックで書かれた「土用の丑 1000円」の品書き。
さりげなく壁に貼ってある。

大衆酒場であるが、季節感を大切にする日の丸酒場は、
生ビールは夏場にしか出さないし、暖簾も夏と冬で掛け換える。
そして、いつもはメニューにない鰻が、土用の丑の日にはあるのだ。
しかし、このところの高騰で、さすがに仕入れていないかなあ、と心配していた。

ああ、鰻が食べられるのね~、ヒデキ感激って舞い上がったが、
そこはいきなり「鰻ちょうだい、早く!」と言うのも、
なんだかがっついているように見えるというか、
まあ、この日は鰻さえ食べられればいいやと思っていたし、
実際は誰も見ていないかもしれないが、
自分的にも余裕があった方がより鰻を楽しめるとの結論に達し、
前菜として「枝豆ちょうだい」という大衆酒場の王道的オーダーをした。

しかし、はやる気持ちはいかんともしがたく、
手を休めることなく豆を次々に口に放り込み、
ハイボールをグビグビ飲んで、カウンター内のたっちゃんとアイコンタクト。
そして「鰻ください」と控えめに言った。
別段控えめに言う必要もないのだが、
トンカツを300円という価格で提供しているこの店で、
1000円という高価な品物を注文するのである。
カウンターに座る他のお客さんに、
「あいつ、わざと大きな声で鰻を頼みやがったよ。
金持ってるって自慢したいのか。いけすかないやつだ」
なんて、実際はお金をもっていないのだから思われたくない。

では、なぜに1000円という日の丸酒場では最高額の品物を注文できたかというと、
水曜日に昼は梱包のバイト、夜はCubでライブの手伝いをして、
いくばくかの収入があったからなのである。



鰻、キターっ!


たっちゃんに「今年は値上がりしてるから、ないかと思ったよ」と言うと、
「オヤジがどっかから見つけてきた」とのこと。
オヤジさん、グッジョブ!

そりゃ、専門店のように捌いて、炭で焼いて、という物ではないし、
身もふっくら柔らかっていうわけでもない。
しかし、これで充分。けっこう大きいし、鰻は鰻なんだから。
ああ、幸せ~。

翌日、スーパーでこれより一回りも二回りも小さいものが1400円で売っていた。
もう、当分の間、鰻は食べられないな、と思った。

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